量的緩和・テーパリング (QE・Tapering)
中央銀行が国債などを大量に買い入れて市中に資金を供給する政策(量的緩和)と、その買い入れを徐々に減らすこと(テーパリング)。
かんたんに言うと
金利を0%まで下げても景気が回復しないとき、中央銀行が自ら市場で国債などの資産を大量に買い入れて資金を供給するのが量的緩和です。蛇口をさらに大きく開けるようなものです。
テーパリングは、その蛇口を閉めることではなく、「出す量を少しずつ減らしていく」ことです。お金を回収するのではなく、供給するペースを緩める段階です。
何が分かるか
中央銀行が景気をどれだけ積極的に支えようとしているのか(QE)、あるいは支援を引き上げ始めているのか(テーパリング)を示します。
市中の流動性(お金の量)が増えたり減ったりする大きな流れなので、株式・債券など資産価格全般の環境を左右します。
計算式
決まった算式なし — 中央銀行が市場で国債・債券を買い入れると(QE)、その代金の分だけ資金が供給される。 買い入れ規模を徐々に減らすこと = テーパリング(緩和のペースを落とすこと)。
高いとき・低いときの意味
量的緩和でお金が供給されると金利は低く保たれ、リスク資産(株式)に好意的な環境になる傾向があります。
テーパリングの signal が出ると「まもなく資金の流れが絞られる」と受け取られ、市場が前もって揺れることもあります(過去の「テーパー・タントラム」)。
量的緩和は万能ではありません。お金を供給しても実体経済に回らず資産価格だけを押し上げたり、後で物価(インフレーション)の負担として返ってくることもあります。
テーパリングは「お金を回収する(引き締め)」こととは違います。供給するペースを緩める段階にすぎませんが、引き締めと誤解されやすいです。
マクロ環境なので、個別企業には時間差をおいて影響します。一度の発表よりも、数か月にわたる方向性にその影響が表れます。
2008年の世界金融危機の後、米FRBは金利を0%近くまで下げてもなお足りず、国債や住宅ローン担保証券を大規模に買い入れる量的緩和を本格的に動員しました。2020年のコロナ危機の際にも、再び大規模に実施されました。
2013年、FRBが量的緩和の規模を縮小する(テーパリング)意向を示すと新興国市場が大きく揺れました。これを「テーパー・タントラム(緩和縮小の癇癪)」と呼びます。お金を供給する速度を落とすだけでも市場が敏感に反応することを示した事例です。
一緒に見るとよい指標
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この用語解説は情報提供・参考用であり、特定の銘柄の売買を勧誘するものではありません。投資判断と責任はご利用者本人にあります。