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事業部門別の売上高を調べる方法 — どの事業が会社を動かしているか

会社全体の売上高だけを見ても、どの事業が伸びて、どの事業が減ったのかは分かりません。部門別の売上高は10-Kの注記にあります。探し方と、会社ごとに区分の基準が違うために生じる落とし穴をまとめました。

会社全体の売上高が増えたというだけでは、何が増えたのかは分かりません。ある事業は伸び、別の事業は減っていることもあります。

米国の上場企業は事業を部門に分け、各部門の売上高と利益を開示します。会計基準(ASC 280)が求める事項なので、任意に省くことはできません。以下に探し方と、読むときに引っかかる点を書きました。

1. 10-Kの注記で探す

EDGAR(sec.gov/edgar/search)で会社の10-Kを開き、注記(Notes)の中から Segment Information または Segment Reporting という見出しを探します。多くは注記の後ろのほうにあります。

文書内を `Segment` で検索すると早くたどり着けます。表には部門名とともに、各部門の売上高(Revenues)・営業利益(Operating income)・資産が記載されています。

地域別の売上高も多くは同じ注記にあります(Geographic information)。事業で分けた表と地域で分けた表が並んでいる場合が多いです。

四半期報告書(10-Q)にも簡略な形で載っています。ただし項目は年次報告書より少ないです。

2. 部門は会社が決める — これが最初の落とし穴です

会計基準は、経営陣が実際にそのように分けて管理している単位で開示するよう求めています。つまり部門の区分は会社ごとに異なり、同じ業種でも分け方が違います。

たとえば、ある会社は製品別に分け、ある会社は地域別に分け、ある会社は顧客のタイプで分けます。2社の部門を並べて比較しにくい理由がここにあります。

⚠️ セグメントの区分が年によって変わることもあります。 組織を再編するとセグメントもそれに合わせて変わり、その場合は過去の数字を新しい基準で書き直します(再作成)。古い報告書の数字と新しい報告書の同じセグメントの数字が違うときは、これを疑います。

3. セグメントの合計が全体の売上と合わないとき

セグメント別の売上をすべて足しても、会社全体の売上と違う場合があります。理由はたいてい3つです。

セグメント間取引: あるセグメントが別のセグメントに売った売上は、各セグメントには計上されますが、全体では相殺されます。表の下に `Intersegment eliminations` のような行で差し引かれています。

どこにも入れていないもの: `Corporate`、`Other`、`Unallocated` といった名前で、本社費用や小規模な事業を別に置いています。

表の単位: 百万ドル単位なのか千ドル単位なのかが表の見出しに書かれています(`in millions`)。

⚠️ ですから まず合計を突き合わせてみること が、セグメント表を読む最初の段階です。合わない場合は、上の3つのどれによるものかが表の下の注記に書かれています。

4. 何が見えるか

比重: どのセグメントが会社の本体なのか。1つのセグメントが大部分を占めていれば、そのセグメントの業況がそのまま会社の業況になります。

増減: 前年同期と比べてどのセグメントが増え、減ったのか。全体の売上が横ばいでも、中では一方が増え、一方が減っていることがあります。

セグメント別の利益率: 売上が大きいセグメントと利益が大きいセグメントが異なることはよくあります。売上は小さくても 営業利益率が高いセグメントが利益の大部分を生んでいることがあります。

5. Stockloreで見る

銘柄詳細のセグメント別売上で、直近四半期のセグメント構成と前年比の変化を見ます。セグメント名は開示に記載されたままです。

⚠️ 表示されない銘柄があります。 セグメント合計が開示された全体の売上と一致するか照合し、通過した銘柄だけを表示します。セグメント間取引が混ざっていたり、表の構造が特殊で照合できない会社は「準備中」にしています — 合っているか分からない数字をお見せしないためです。

照合を通過した銘柄は、セグメント別の推移も併せて見られます(同じセグメントが四半期ごとにどう動いたか)。

銘柄詳細の「セグメント別売上」。上に総売上と前年比、その下に各セグメントの売上・比率・前年比がバーとともに並ぶ。セグメント名は開示のとおり。銘柄詳細の「セグメント別売上」。上に総売上と前年比、その下に各セグメントの売上・比率・前年比がバーとともに並ぶ。セグメント名は開示のとおり。
実際の画面

読むときの注意点

  • セグメントの区分は会社が決めます。 会計基準が求めているのは「経営陣が管理する単位のとおりに開示すること」であって、統一された分類ではありません。会社どうしを比べるときに特に注意が必要な点です。
  • 年次と四半期で項目数が異なります。 10-Qは要約版のため、資産や地域といった項目が抜けていることがあります。
  • セグメント利益は会社が配分した結果です。 本社費用をどのセグメントにどれだけ乗せたかによってセグメント利益率が変わり、その配分方法も会社が決めます。
  • この記事は情報提供であり、投資勧誘ではありません。 どのセグメントが増えた・減ったというのは開示された事実ですが、それが今後どうなるかは開示にはありません。

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Last updated Aug 17, 2026. Source: SEC EDGAR public filings. This page is information about public disclosures and the tools on this site — it is not investment advice, and it does not recommend buying or selling any security.