米国債 (Treasury)
米国政府が資金を借り入れる際に発行する債券 — 世界で最も安全な資産とされ、金利や株式市場の基準点になります。
かんたんに言うと
米国政府が「お金を貸してくれれば利子をつけて返します」として発行する借用証が国債です。返済されない心配がほとんどないとみなされ、「世界で最も安全な資産」と呼ばれます。
国債は価格と金利がシーソーのように逆に動きます。買いたい人が集まれば価格は上がり、その代わり新たに受け取る利率(金利)は下がります。
何が分かるか
特に10年物国債の金利は市場が見る「長期金利の基準」なので、住宅ローンから株式のバリュエーションまで幅広く影響します。
危機が訪れると投資家は安全な国債に集まります(安全資産選好)。そのため、国債に資金が集まっているか抜けているかで、市場の不安や安心を読み取ることもあります。
計算式
満期別に短期(T-Bill、1年以下)・中期(T-Note、2〜10年)・長期(T-Bond、20〜30年)に分かれる。 国債価格と金利(利回り)は反対に動く(価格 ↑ = 金利 ↓)。
高いとき・低いときの意味
国債金利が上がると「安全に受け取る利子」が大きくなり、リスク資産である株式の相対的な魅力が減る圧力が生じます(特にグロース株のバリュエーションに)。
国債金利が下がると、反対に株式などリスク資産に好意的な環境になる傾向があります。
「安全」というのは政府が返済を踏み倒さないという意味であって、価格が変わらないという意味ではありません。金利が上がると既存の国債価格は下がり、損失が生じることがあります。
国債の金利はマクロ環境(物価・FRBの政策)によって動き、個別企業には時差を置いて影響を与えます。
同じ「国債」でも満期(2年・10年・30年)によって性格とリスクが異なります。
米国債の金利は「リスクをまったく取らないときに得られる収益」とされ、世の中のほぼすべての資産価格の出発点になります。株式や不動産は国債よりリスクが高いため、「国債金利 + リスクに対する見返り」の分は稼ぐことが求められるからです。
そのため2022年に米国債10年物の金利が1%台から4%台へ跳ね上がると、遠い将来の利益を織り込んで高く評価されていたハイテク株が特に大きく押されました。要求収益率(割引率)が上がると、同じ会社でも評価額が下がるためです。国債が単なる「安全資産」ではなく、すべての資産価格を並べる基準であることを示しています。
一緒に見るとよい指標
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この用語解説は情報提供・参考用であり、特定の銘柄の売買を勧誘するものではありません。投資判断と責任はご利用者本人にあります。