予想・実績 (Forward・Trailing)
指標を過去の実績で計算すれば後行(トレーリング)、将来の推定値で計算すれば先行(フォワード) — 同じPERでもどちらかによって値が異なります。
かんたんに言うと
PERのような指標を計算するには「利益」が必要ですが、その利益をいつのものにするかで2つに分かれます。すでに過ぎた実績を使えば後行(トレーリング)、これからの推定利益を使えば先行(フォワード)です。
たとえば後行PERは「過去1年間に実際に稼いだ利益」が基準、先行PERは「今年(または来年)稼ぐと予想される利益」が基準です。同じ株価でも、どの利益で割るかによって値が変わります。
何が分かるか
後行は「実際に起きたこと」なので確かですが、過去のものです。先行は「これからの期待」なので将来を含みますが、推定なので外れることもあります。両者は確実性と将来性を交換した関係です。
成長している会社は将来の利益がより大きいと期待されるため、通常は先行PERが後行PERより低く出ます(分母である予想利益の方が大きいからです)。両者の差を見ると、市場がその会社の成長をどれくらい期待しているかをうかがえます。
計算式
後行(Trailing)= すでに過ぎた実績(例:直近12か月 TTM)で計算 先行(Forward)= これからの推定実績(アナリスト予想)で計算
高いとき・低いときの意味
先行指標が後行より大きく良く見える場合、それは「これから利益が大きく伸びる」という期待が反映されたものです。その期待が当たるかどうかは別の問題です。
予想(フォワード)はアナリストごとに異なり、頻繁に変わります。ですからフォワードの指標は確定した事実ではなく、現時点の期待です。
先行指標は推定なので、外れることがあります。楽観的な推定に基づく低い先行PERは「倍率が低く見える」ようにすることがありますが、その推定が外れれば意味がなくなります。先行の数字には常に「推定」というラベルが付いています。
後行(トレーリング)は確実ですが過去のものなので、最近事業が急変した会社では後行の指標が現実に追いつかないことがあります。どちらにも限界があり、それぞれ違う時点を語っています。
同じ名前の指標でも、先行か後行かによって値が変わります。両者を混ぜて比較すると見当違いの結論になります(当サービスの画面やこの辞典のPERなどは後行のTTM基準です)。
一緒に見るとよい指標
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この用語解説は情報提供・参考用であり、特定の銘柄の売買を勧誘するものではありません。投資判断と責任はご利用者本人にあります。